2023年８月 新規検定済ホルスタイン種雄牛紹介

2023年8月乳用種雄牛評価成績にて全国第６位で初登場した「リトルスター」は全国第２位の決定得点（+1.20）と第５位の乳器（+1.29）、第６位の産乳成分（+2,084）を持つ体型と乳成分改良に優れた種雄牛です。

母「フライハイアー ジエデイ ハブ ノツト ET」は当時セレクトサイアーズ社のエリートプログラム下に置かれ、早期の「キング ドツク」を交配した受精卵を当団優良遺伝資源造成事業として導入し、北海道美瑛町（株）稲川牧場で誕生したのが「リトルスター」です。

ファミリーは数多くの種雄牛を輩出し、グローバル・カウ・オブ・ザ・イヤー（ホルスタイン・インターナショナル誌）に輝いた「クツキーカツター モム ハロー ET」です。

リトルスターの全姉弟である「S-S-I ドツク ハブ ノツト 8783 ET EX-92」、「S-S-I ドツク ハブ ノツト8784 ET EX-96」は優れた体型と高インデックスを兼ね備え、ショウリングでも活躍しています。
特に「ハブ ノツト 8784」は2022年にセール史上最高額の約２億５千万円（192.5万ドル）で売買され大きな話題となりました。
2022年ワールドデイリーエキスポでは４歳級３位に入賞、同年４歳級のリザーブオールアメリカンにも選出された今を時めく注目のエリートカウです。

リトルスターは全姉弟と同様に乳用強健性に優れたフレームと前乳房の付着、後乳房の付着と幅に優れた乳器が特徴です。
その特徴は娘牛たちにも存分に受け継がれ、平骨で充実した前中躯に加え、長さに富んだ尻長、幅広く付着の強い後乳房を持ちます。

体型改良のみならず乳代効果にも優れ、乳成分はオールプラスと高い経済効果を発揮する種雄牛です。

2023年８月乳用種雄牛評価成績にて全国第12位で初登場した「プリズム ドア」は全国第１位の乳脂肪量(+79kg)と第４位の乳器(+1.35)、第９位の長命連産効果(+89,231)が特徴の種雄牛です。

血統をさかのぼると４代母「クリーク オーマン タビサ」は高い体型評価と産乳能力を持ったエリートカウであり、長命性に優れた体型と能力を兼ね備える「ラルマ ジユラー フエイス」に由来します。
当団優良遺伝資源造成事業によって彼女に「プラネツト」を交配した受精卵を導入し、北海道湧別町 片岡康太郎牧場にて「オーマン プラネツト」が誕生しました。
「オーマン プラネツト」は経産牛NTP上位１％にランキングする優れた能力を持ち、娘の「モーグル タビサ」、孫の「ドアマン プラネツト」と３代連続経産牛NTP上位１％にランキングする安定した成績を発揮しました。

母系の優れた能力と当時ドアマン娘牛として高いインデックスを持つ「ドアマン プラネツト」のユニークな血統構成に着目し、乳成分改良に定評のある早期の「アチーバー」を交配し誕生したのが「プリズム ドア」です。

プリズム ドアはアチーバー×ドアマン×モーグル×プラネツトと体型と能力のバランスに富んだ血統構成が特徴であり、娘牛たちは胸幅があり中型サイズで管理しやすい体型と乳用性に富んだ形状の良い乳器が特徴です。

ファミリーから受け継いだ長命性と中型サイズの体で管理しやすい体型に加えて優れた産乳成分で経営に貢献します。

2023年８月乳用種雄牛評価成績にて全国第19位で初登場した「ポリー」は全国第２位の乳脂肪量(+78kg)と第６位の乳器（+1.26）、第８位の長命連産効果(+113,309)が特徴の種雄牛です。

ポリーは当団優良遺伝資源事業として導入した受精卵産子であり、北海道白糠町 （同）伊深牧場にて誕生しました。

ファミリーはアメリカ・ウェルカムストック牧場で活躍する優れた乳器と肢蹄が特徴の「ウエルカム アーロン ペネル」であり、日本国内でも広く活躍する「ウエルカム ゴールドウイン ペニア」がファミリーの元祖にあたります。

母「ウエルカム オールタイム ポリー ET VG-87」は初産VG85点を獲得した好体型に加え、2-01 305日 M13,852kg F4.5％ P3.4％と優れた能力を発揮しました。
またオールタイム×ペテイー EX-90×マツカチエン EX-91×スーパー EX-90という独特の掛け合わせと好体型の母系が特徴であり、ユニークな血統構成を意識してドアーズ オープンの息牛「ルーター」を交配し誕生したのが「ポリー」です。

ポリーはファミリーから受け継いだ中型で管理しやすい体のサイズと鮮明かつ理想的な角度の飛節を備え、前乳房の付着、後乳房の付着の強さから長命性を発揮します。
能力面では乳成分オールプラスであり、特に乳脂肪改良効果に優れます。
加えて低い体細胞スコアから乳質改善に貢献します。
また放牧酪農にも適した体型と産乳能力でさまざまな飼養形態での活躍が期待されます。

2023年８月乳用種雄牛評価成績にて全国第24位で初登場した「コーラル RED」は全国第５位の乳脂肪量（+74）に加え、乳成分オールプラスと低い体細胞スコア（1.50）から高い乳代効果を発揮するRED種雄牛です。

コーラル REDは当団優良遺伝資源造成事業としてアメリカ・KCCK牧場から導入した受精卵産子であり、北海道枝幸町 （株）J・C牧場にて誕生しました。

ファミリーは好体型・高インデックスで赤毛因子の改良をけん引する「カンプスホロー アルテイチユード ET EX-95」であり、娘の「KHW レジメント アツプル RED EX-96」はショウリングでも活躍した世界的名牛です。

コーラル REDの３代母「KHW スーパー アドレン ET EX-90」は当時レッドキャリアの経産牛としてTPI第１位のエリートカウであり、祖母「エムアイエス アドレン アスタロイド 2002 ET VG-87」もレッドキャリアの経産牛としてTPI第６位とファミリーの安定的な能力と体型に加え、母「KCCK デルタ アンジー ET」が高GTPIのレッドキャリアであったことから体型改良に優れたレッドキャリア「サルバトール RC」を交配し誕生したのが「コーラル RED」です。

コーラル REDはファミリーの好体型に裏打ちされた全国第７位の在群能力（+2.00）と乳成分の高さで活躍が期待されます。
娘牛たちはバランスに優れた中型サイズの体と構造の良い乳器、理想的な角度の飛節が特徴です。
さらに産子難産率は５％と低く、安産タイプのため未経産牛への交配も可能です。